気づきの伝道師 藤井一規です。
子どもを育てるうえで、いかに頭の良い子にするかが、
大きな注目を集めている。
しかし、心を豊かにすることについてはどうだろうか?
今日は、子どもを育てるうえで大切にしたいことについて考えていく。
<ブログ>
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この記事の目次
「人間が人間として生きていくのに一番大切なのは、頭の良し悪しではなく、心の良し悪しだ」
by 中村天風(思想家、教育者、著述家)
勉強のできる子に。良い学校を出られるように。能力を発揮できるように。
そう願う親御さんは多い。
実際、家計の多くはお子さんのための、学習塾や習い事に掛けられていく。
それでよいのだろうか?
しばらく考えていきたい。
<能力開発>
人間に対する研究が進み、どうしたら高い能力を発揮させることができるか、
次第に明らかになってきている。
人は、生まれてきたときには、高い柔軟性を持っていて、
環境に適応していくことが知られるようになった。
それは、必要となったものを残し、不要なものは捨てていく作業でもある。
だから、たしかに小さな子供のうちに生きていくのに必要だ、
と感じ取らないと発揮できなくなる能力もある。
なので、親御さんがお金の許す限り、
小さなうちから能力開発しようとすることには理にかなっている面がある。
<高い能力と幸せ>
たしかに能力が高いということは素晴らしいことだけれども、
「能力が高いこと」=「幸せか」というと、
どうもそうはいかない。
知能が高いことはスゴイことだけれど、
人を貶めるために使ってしまう人もいたりする。
スポーツでたくさんのお金を稼げるような能力を持っていても、
周りの人たちとうまくやっていくことができず、
不幸なことになってしまう人もいる。
能力開発ばかりに注目してしまって、
親の喜ぶ顔見たさに、嫌がることも無理にしていたりすることが起きる。
忙しすぎる子どもが、ストレスを一杯溜めこんでいることに気づかなかったりする。
<道具は使う人次第>
素晴らしい切れ味の包丁を道具を持っていても、
使い方を誤れば、それは危険なものになってしまう。
能力の高さも、優れた道具として、
望ましいことに活用すれば、素晴らしいけれど、
使い道を誤ればこれほど危険なものはない。
自分の持っている能力が高いか、低いかよりも、
持っている能力をどのような心で使っていくか、のほうがずっと大切なこと。
<心を育てる>
だから、能力を高め、誰かに勝ることもいいかもしれないけれど、
心を豊かに育てることのほうが、より大切になってくる。
人や自然を大切にすること、愛すること、愛されることを
体験し、身に付けていくほうが
単に能力を磨くよりも重要なことなのだ。