気づきの伝道師 藤井一規です。
過剰なストレスは、さまざまな病気の素になり、
命にも関わるものであることが知られるようになってきた。
それがなぜ起きるのか、それをどう防いでいくかの研究も進んできた。
今日は、過剰なストレスから逃れるためのヒントをお伝えしていく。
<ブログ>
http://shitsumon-alacarte.com/mental/10917/
この記事の目次
「昨日の重荷に加えて、明日の重荷まで今日のうちに背負うとしたら、どんな強い人でもつまずいてしまうでしょう」
by デール・カーネギー(米の実業家、作家、ビジネスセミナー講師)
ストレスを抱えているときとは、どういう状態で、
どうしていけばいいのだろうか?
<ストレスが生み出すもの>
ストレスはもともと、命を守るための反応。
命を脅かす危険な動物などに出会ったとき、
すぐに行動できるように、心拍数をあげたり、血管を収縮させたり、
もし出血してもすぐ止まるように、血が固まりやすい状態になる。
こうした、機能で命を守ってきた。
しかし、それらは同時に血圧をあげたり、血管を詰まらせやすくしたり。
放出した鉄分が通常の細菌の異常増殖につながったり。
ストレスホルモンが、免疫機能を低下させたり・・・
といった作用も持っている。
<現代社会では>
危険動物に出会うことは、ほとんどなくなっていったが、
人間は社会生活において、ストレスを感じるようになっていった。
それは、人間が持つ素晴らしい能力である、
記憶力と、想像力の副作用だと言われている。
一日一日を生きることに一生懸命な時代は、
まだ、目の前のすべきことへ意識を向けることが多かったが、
文明が進めば進むほど、便利な社会になり、
今この瞬間以外のことに意識が向けやすいようになった。
過去の嫌な体験を記憶し、それを思い出すこと。
そして、未来にもまた起きるのではないかと想像し、不安と怖れを抱えることだ。
高い記憶力が、過去の体験をリアルに思い出すことにつながり、
高い想像力が、未来にも起きるのではないか、もっと悪くなるのではとイメージさせる。
<意識の向かう先>
ハーバード大学は、現代人の意識の向かう先は、53%が今この瞬間のこと。
47%が過去や未来のことに向けられているという調査結果を発表している。
ほぼ、半分の時間を過去や未来のことに費やしているというのだ。
それらが、素晴らしいこと、望ましいこと、
うれしかったり、楽しかったことに向けられていればよいが、
避けたいこと、嫌なこと、不安なこと、恐いことに向けられているとしたら・・・
<今に意識を向ける>
だから、ストレス解消のためには、
今、この瞬間に意識を向けることが効果的。
このことは、科学的にストレスの研究が進む前から知られていた。
デール・カーネギーのこの言葉にしてもそうだ。
過去の事実はいくら考えても変わらないが、
繰り返し思い出して、苦しい思いをしたりしている。
起きてもいない未来を悪い方に想像しては、
不安と恐怖を抱えていたりする。
今に意識が向かっていれば、しなくても済むことなのだ。
<今に意識を向ける効果>
最近ではデータに基づいて、今に意識を向けることでの効果が
科学的に実証されるようになってきた。
実際に脳に変化が現れることも示されるようになってきている。
いろいろなカタカナ文字で表現される手法があるが、
ほとんど全てが、今に意識を向けることを大切にしている。
難しい用語はさておき、
趣味でもいいし、ちょっとした散歩でもいいし、
心地よいと思えることに取り組むことは、ストレスを解消してくれる。
瞑想なども、過去や未来からの囚われから自由になるために効果的。
うまく取り入れて生きたいもの。