気づきの伝道師 藤井一規です。
2012年6月6日から始めたメルマガの配送から数えて
今日は5周年記念、今日から6年目に突入です。
書くたびに未熟さを思い知ったりしながらも、よく続いてきました。
今日は、親しい関係を永く続けるコツとして、吉野 弘さんの祝婚歌をとりあげ、
しばらく味わっていきたいと思っています。
<ブログリンク>
http://shitsumon-alacarte.com/mental/12301/
「祝婚歌」
by 吉野 弘(詩人)
二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと
気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そしてなぜ胸が熱くなるのか
黙っていても二人には
わかるのであってほしい
<祝婚歌から>
永く付き合っていく相手との関係。
尖ってしまうと相手を傷つけ、それは自分にも返ってきてしまったりする。
文句を言いたくなることもある。
正しさを振りかざしたくなることもある。
もちろん、伝えなきゃって心が訴えていることを
黙ってグッと我慢すればよい、というものとは違う。
自分の気持ちを素直に表現しても大丈夫な関係を
持てるってことは素晴らしい。
でもそのときに、どこかに緩みをもちながら、
なんだかんだと言いながらも寄り添って、
共にいることを楽しんでいく。
そんな風にできたなら、きっと大丈夫。
何も言葉にしない時間があっても、
その時間をその場をともにいて、
一緒にゆっくり感じていく。
ふと顔を見合わせたとき、
自然にやさしい笑顔が浮かんでくる。
胸に温かいものがこみ上げてくる。
そんな関係を築いていきたいもの。