気づきの伝道師 藤井一規です。
人間の身体には、たくさんの配管が走っている。
口から肛門までは、一連の配管と考えられる。
神経もそうだし、何と言っても総延長10万キロに及ぶと言われている血管は、
まさに全身をくまなく行き渡っている配管だ。
命の営みを支えている配管と、そこで行われているコミュニケーションについてとりあげていきたい。
<ブログリンク>
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この記事の目次
「人間とは、うまく出来た歩く配管設備である」
by クリストファー・モーリー (米の小説家、詩人、随筆家)
また、脳が指令を出し、身体はそれに従う。
従来は人間は、このような司令塔と実行するメンバという構造で、
情報は神経によって伝わってくる、と考えられてきました。
しかし、それは本当でしょうか?
<生きるための配管>
人間の中の配管と聞くと、口から肛門までの配管がわかりやすいかもしれない。
食べ物から必要なモノを取り入れるために、緻密な仕組みがあり
素晴らしい連携をしながら動いていく。
この配管は、ほとんどの生物に存在している。
生き物にとってなくてはならない配管だと考えられる。
その他にも、人間には神経ネットワークや血管という配管が全身にある。
神経は脳から、そして、脳への情報伝達、血管は栄養や酸素などを運ぶものと教えられてきた。
しかし、どうやらそれだけではないことが判明してきている。
<3つの脳?>
人間には脳という電気の発生場所があることが良く知られていました。
脳が考える役割と重要な関係があることは、想像しやすいものだった。
脳の活動結果が、神経細胞を伝わって全身に通知され、
他の内臓や身体の組織はそれに従って動いていると考えられてきた。
ところが、電気信号の発生と言えば、心臓にもあることが良く知られている。
心電図は、心臓が発している電気信号の代表的なものを捉えている。
また心臓移植によって、心臓の提供者の記憶が
移植を受けた人に移ることがあることも知られるようになった。
心臓も記憶を持ったり、なにやら考えているのかもしれない。
そして、さらにお腹のあたりにも多くの電気信号が発生していることがわかり、
3つの脳があるのでは?と言われるようになった。
<全ての臓器が>
身体への指令というと、脳から神経を伝わって出される信号が中心だと考えられていた。
その信号を利用して、他人の筋肉を動かすこともできることも知られている。
しかし、初めに述べたように脳を持たないような生物も
外から栄養など、必要なものを取りこむための配管をもっており、
どのようにして連携しているのか? この信号だけという考えには疑問があった。
電気信号以外にもホルモンがメッセージ物質として
特定の臓器から発生して、全身に影響を与えていることはご存知かもしれない。
これは全身をくまなく巡っている血管を通じて運ばれていく。
それも、初めは脳などの限られた臓器や、
脳の指令をベースにしていると思われていたのだが。。。
医学の研究が進み、どうやら臓器ごとに異なる、さまざまなメッセージ物質があり、
臓器は特定の意味を持つメッセージ物質を、血管にのせて届けたい相手に発信していることがわかってきた。
<素晴らしきコミュニケーション>
例えば、心臓の鼓動が速い状態になると、心臓が「つらいよう」というメッセージ物質を血管に流し、
腎臓はそれを受け取って尿を増やして血圧をダウンさせ、心臓を楽にさせようと応えたりする。
脂肪細胞にもメッセージ物質があり、脳に働きかけて食欲や性欲に働きかけたりしているそうだ。
様々な臓器、骨にもあったりして、脳が一括管理しているというよりは、
臓器間、組織間ひいては細胞間で直接メッセージのやり取りがされ、連携して活動している。
医学の世界では今、身体の中に、どんなメッセージ物質が存在するか、
それを活かせないか? という研究が進んでいる。
身体は素晴らしき配管をもっており、素晴らしいコミュニケーションをしながら
神秘的とも言える命の営みをしているのだ。
すばらしき身体に感謝していきたい。