気づきの伝道師 藤井一規です。
人には慣れるという特性があります。
慣れには、役に立つ面とそうではない面とがあります。
しかし、慣れてしまっても、感じることはできるはずです。
しばらく掘り下げていきます。
<ブログリンク>
http://shitsumon-alacarte.com/mental/13913/
この記事の目次
「何かに慣れるのと、何かを感じなくなるのとは別のことだ」
by エティ・ヒレスム (オランダの作家)
慣れると、せっかくそこにあるはずのものを感じにくくなったりする。
しかし、感じなくなっているわけではない。
<慣れる>
人は慣れる。
新たにオレンジの香りを感じると、
あ、爽やかな香りと気づいたりする。
しかし、しばらくその環境にいると、
その香りの存在を意識しなくなっていく。
脳の仕事の最重要項目は、異常事態の検知。
常にそこにあるものを捉えようとすると大変な情報量だが、
すでに安心できる状態からの変化を捉えるだけなら
処理する情報量は限られる。
だから、慣れるということは、
情報処理を楽にするための工夫。
これは、難しいことに取り組んでいるときには、
難しさにも慣れることでもある。
初めはパニックになっていたことも、
慣れていってできやすくなっていくことを示している。
<気づかなくなる>
そう、安定的に存在するものについては、
初体験のときの感覚を得ることは難しくなる。
美しいパートナーがいたらうれしいだろうと想像するが、
美しいことそのものが幸せと直結するか?
というと、必ずしもそうではなかったりする。
すると、ただ慣れるというだけではなく、
パートナーが美しいことの価値を忘れがちになったりする。
<感じなくなるのは>
しかし、感じることをスキップしているだけで、
感じられなくなっているわけではない。
そこに大切なものがあるのなら、
感じなくなってしまうのは残念なこと。
慣れるということをわかったうえで、
いつもと違う行動や、服装、香りといった新鮮さを持ち込んでみたい。
新しさは、刺激となって意識しやすくなる。
どこかに旅行したり、イベントしたりして、
意識する機会を作ってみるのもいい。
<感じてみよう>
こうした努力もありだけれど、
改めてもう一度、当たり前にそこにあることの意味や
有り難さを意識をしてみたい。
いつもの景色だって、改めて観てみると、
意外な発見があったりする。
あ、こんなところにこんな美しさがあったのか、
お、ここにはこんな工夫があったのか!
気づくことが、きっとある。