気づきの伝道師 藤井一規です。
人生に勝利するには、どうすればよいのだろうか?
将棋を存続の危機から救った男、
升田幸三の言葉から読み解いていきます。
<ブログリンク>
http://shitsumon-alacarte.com/mental/17443/
この記事の目次
「人生は将棋と同じで、読みの深い者が勝つ」
by 升田幸三(広島県出身の将棋棋士)
未来をズバリ予想することは難しいが、
こういうことになる可能性がある、ということは
推測することができる。
危機に、そしてチャンスに備えることができるかどうかで
人生は変わっていくかもしれない。
もうしばらく掘り下げていく。
<将棋の存続の危機>
第二次世界大戦後、GHQは新しい日本にしていくために
多くの施策を打った。
GHQが不適格と判断したものは、やめさせようとした。
将棋は、戦いをイメージさせるものであり、
しかも日本独自のもの。
日本が再び戦争しないようにさせる意図をもって、
将棋も公聴会の対象になった。
GHQはこう迫った。
「われわれのたしなむチェスと違って、
日本の将棋は、取った相手の駒を自分の兵隊として使用する。
これは捕虜の虐待であり、人道に反するものではないか」
<升田幸三の返し>
「冗談をいわれては困る。
チェスで取った駒をつかわんのこそ、捕虜の虐殺である。
そこへ行くと日本の将棋は、捕虜を虐待も虐殺もしない。
つねに全部の駒が生きておる。
これは能力を尊重し、それぞれに働き場所を与えようという思想である。
しかも、敵から味方に移ってきても、金は金、飛車なら飛車と、
元の官位のままで仕事をさせる。これこそ本当の民主主義ではないか」
結果、将棋は問題なしとされた。
<一歩深く考えて>
NHKで、5才のチコちゃんが、「ぼーっと生きてんじゃないよ!」
という番組が人気だけれど、
升田幸三も、公聴会に呼ばれたということは、
将棋が問題ありと判断されれば、廃止されかねないと気づき、
準備していた。
もし、何も考えずにいて、うかつな返答をしたとしたら、
悲惨な結果になったかもしれない。
公聴会に呼ばれるというのなら、わかりやすいかもしれないが、
普段から、ただの将棋指しとしてではなく、
将棋がどういうものであるのか、
民主主義とはどんなものか
どうあるべきものなのかを考えているかどうかが
大きな差を生み出していくのではないか。
自分の身近なところにも、もっと疑問を持ち
自分なりに考えていくことが必要かもしれない。