気づきの伝道師 藤井一規です。
有名な言葉があるとき、それは本当は違うのではないか? と考えたり、
もっとこっちの表現のほうがいいのでは? と考えることは
面白い時間の使い方だと思っています。
今日は次の言葉をしばらく掘り下げていきます。
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この記事の目次
「私は『必要は発明の母』だとは思わない。思うに、発明とは『怠惰』から生まれるものである。面倒くさいことを避けるために」
by アガサ・クリスティ(英の推理作家)
「必要は発明の母」というけれど、実は発明は「怠惰」から生まれるのではないか?
というアガサ・クリスティ。
なるほど、と思うところもあるが、
本当にそうなのか?
もうしばらく、掘り下げていく。
<発明>
発明によって革命的なことが起きたりする。
最近の話題では、今年ノーベル賞を受賞した吉野彰さんのリチウムイオン二次電池。
様々な電子機器が持ち運んで使えるようになったのは、
この電池の貢献が大きい。
1991年に最初に商品化された後、市場はどんどん拡大し、
今や1兆円を超える市場規模だという。
この発明は、「怠惰」が生み出したもの?
それとも「必要」が生み出したもの?
電子機器を持ち運んで使うには、
長時間使用できる容量を持った、小型の電池がどうしても必要だった。
「怠惰」というよりは「必要」が生み出したものと言えそうだ。
<怠惰が生む発明>
では、アガサ・クリスティーの言っていることは間違い?
しかし、考えてみると「怠惰」が生み出したと言える発明はたくさんある。
生活を便利にしてくれるモノたちは、実はなくても何とかなったりする。
大変でも頑張って取り組めば、なくてもできることだったりする。
洗濯機がなければ、手洗いできれいにすることができたりする。
生活を彩るために、便利にするために
「怠惰」をベースにもつ発明がたくさんなされてきた。
先のリチウムイオン二次電池がなければ、
ほとんどの時間を充電に充てておくことで、なんとかなる。
と考えられなくもない。
「怠惰」も発明へのモチベーションを生むもののひとつなのだ。
<アガサの焦点>
どうやら、アガサ・クリスティーは、
多くの人たちが当たり前だと思っていることに、
実はそうとは限らないよ、ということを気づかせる喜びを知っていた。
また、人間のネガティブな面にあるチカラについても気づいていた。
そういう意識があったからこそ、多くの優れた推理小説を書くことができたと言えるかもしれない。
今日の言葉は、言い過ぎだと思われるけれど、
鋭い指摘をしている。