思春期の子どもの専門家、くればやしです。
中学校の保護者会、お母さんが集まると、決まって話題は一つです。
「我が子が反抗期で困ります」
思春期の子どもをもつ保護者の方が悩まれる反抗期。どのように乗り越えていけばいいのでしょうか。
それは「自然」か「不自然」か
ミヒロさんの『7つの法則』の中に、『宇宙の法則』というのがあります。
今日植えた種が明日咲いたら不自然です。
種を蒔いたら芽が出ます。
芽が出たら葉が茂ります。
やがて、花が咲き、そして実をつけます。
それが、自然というものです。
昨日まで冷淡だった旦那さんが、急に優しくなったら不自然です♡
すべてが循環し、バランスが取れている。
そんな状態を『自然』と呼んでいます。
世の中とは、そんな自然の流れの中にあります。
それが『宇宙の法則』です。
この法則は、思春期の子どもと接するときにこそ当てはまります。
すべては自然のままがいいのです。
「魔の2歳児」なんて言うでしょ?
いわゆる「イヤイヤ期」。
あれだってね、自然なことです。
なんでも「自分でやる!」って言います。
大人が手を出すと泣きわめきます。
なかなかできないのを辛抱強く待ち続ける。
親が親として試される、そんな時間です。
それも自然でしょ?
そうやって子どもは大人になるのですから。
親になって初めてわかる親心
親になって、ようやく親の気持ちというのが理解できてきます。
子どものころはね、あれこれ言われると、すごくイヤでした。
そんな経験は、だれでもあると思います。
でもね、親になるとわかるのだ。
そりゃ、あ〜だ!こ〜だ!と言いたくなります。
子どもたちに「ウチの親、うざいんだよね!」って言われてもね、そりゃ言いたくなりますよ。
「スマホばっか、触ってんじゃないよ」
「いつまでテレビ見てんの?」
「早く寝なさい!」
「宿題終わったの?」
「ゴミはゴミ箱に!」
「脱いだらカゴに入れろ!」
うん、言いたくなる。
あ〜、叱ってばっかだなぁ…。
言いたくなったらね、言っていいんだよ。
だって、それが自然でしょ?
親だもん!
いいんだよ、いいんだよ。
反抗期はやってくるのが自然なの
だいたいどこの家庭もね、ちゃんと反抗期をやってくるもの。
それが自然。
それが『宇宙の法則』。
中1の秋からね、中2、中3と保護者会の話題なんてだいたい同じ。
「ウチの子、反抗期でね〜」
「あら、ウチもよ〜」
なんてやりとり、よく耳にします。
それが、自然なんです。
ほどよくウザい親になって、ほどよく反抗させてあげるのがいい。
そうやって、必死に翼をばたつかせてね、飛び方を覚えるの。
みんな反抗期を迎えます。
だって、それが自然だから。
あんまり難しく考え出してね、頭でっかちなって、「いい親になろう!」なんて考えたら、疲れてしまいますね。
反抗期は起こるものなんです。
そして、いつか終わるものなんです。
すべては自然のままがいいんです。
そういう意味では管理しすぎるのも、干渉しすぎるのも、ほったらかしにしすぎるのもよくないのですね。
なにごとも、「ほどよく」が良いわけで。
「ウチの子は、反抗期なんてないんです。すごくいい子です」
そうやって自信をもって言われたときの方が、僕は心配してしまう。
「あら〜、いいわね〜」なんて羨ましがられる。
でもね、僕は心配してしまう。
なぜって(お母さんに従順なのは自然なのかな…?)って思ってしまうから。
いろんな方にお話を聴くとね、「親に反抗すらさせてもらえなかった」っていう大人は案外多いんですね。
昭和の香りが漂います。
厳格な父、厳格な祖父がいてね、一切反抗ができなかった…なんて話をよく耳にします。
最近はなんでもかんでも言いなりになってしまってわがまま放題。
反抗する必要もない、なんてこともあるようですね。
いつかこの子は巣立つもの
すべては自然なままがいい。
いずれはこの子は巣立つのです。
それが自然というもの。
それが『宇宙の法則』です。
いつまでも、巣の中にいたら困るでしょ?
パラサイト・シングルなんて言葉がありましたね。
最近、とんと聞かなくなりましたが。
ちゃんと自分の翼で世の中を飛び回ってもらわなきゃ困るんですね、ホントは。
親としては寂しいですよ。
寂しくていいんですよ。
我が家もそう。
もうすぐ中学生。
少しずつ交友関係も広がり、昔ほど僕とは遊んでくれなくなりました。
うん、それが自然です。
ときおり、妻に反抗した態度を見せるようになりました。
うん、それが自然です。
だからね、「反抗期」がやってきたらね、もうお赤飯ですよ。
「ようこそ、反抗期」ですよ。
みんなが通る道ですからね。
子育てのゴールはね、この子がこの子の翼で世の中に飛び立てることなんだと思うの。
そのためには、親はね乗り越える壁になってあげればいいんです。
ほどよくウザくていいのです。
高い壁をよじ登って、そこから飛び立ったら、きっと遠くまで飛べるから。
魔法の質問
- 我が子の姿にうれしくなったのはどんなときですか?
- 最近、一緒に笑ったのはいつですか?
- 我が子に「ありがとう」と伝えたいことは何ですか?