どんなにいいものでも、
使い方一つで
結果が変わってしまうこと、
ってあります。
こんにちは。
笑顔で世界征服をたくらむ
姿勢の専門家・姿勢科学士の
みちのえみこです。
最近、リュックサックを使う人が
増えているなあー、
と駅を利用するたびに、思います。
かくいう私も
リュックサック愛用者です。
人の後ろ姿をつい見てしまうのは
姿勢調整師の職業病です。
「あ、あの人、腰つらそうだなー」
「何年かしたら歩くの
難しくなっちゃいそうな歩き方だなー」
「頭痛しそうな姿勢だなー」
「服の選び方はばっちりなのに、
なんだか惜しい姿勢だな」
……とついつい、見てしまいます。
悪趣味と言われればそれまでですが、
そういうお仕事なのです。(笑)
リュックサックを使う人が増えた分、
リュックサックの後ろ姿が
気になることも増えました。
私たち姿勢の専門家も、
普段使いでリュックサックを使う人が
とても多いです。
姿勢バランスを維持しようと思ったら、
リュックサックだと
体にやさしくて機能的だからです。
(両肩にひもをかけるので、
荷物の負担が片側に偏らない。
両手が自由に使える。)
リュックサックそのものにも
選ぶポイントはありますが。
使う目的、
荷物を入れる量や重さ、
好み、使う人の体の大きさ、
など、条件によって変わるので、
ここでは割愛します。
なんでもそうですが、
どんなにいいものであっても、
使い方が悪いと本来の機能が生かされない
ことがあります。
そこで。
日常使いでリュックサックを使う時、
どんなふうに身に付けたら
体がラクで、姿勢にもやさしいのか、
を考えてみました。
ポイントは3つあります。
1.肩のストラップの長さの調節
2.胸か腰のストラップも使う(ある場合のみ)
3.中に物を詰めすぎない、なるべく軽くする
こんな感じです。
1.肩のストラップの長さの調節
2.胸か腰のストラップも使う(ある場合のみ)
この2点は、同じ目的のためです。
リュックサックを体に密着させ、
体と一体にすることが
体に与える負担を
最小限にとどめることができます。
体の一部、という状態に
してしまうわけです。
肩のストラップは、
リュックサックの形や
体に対する大きさにもよりますが、
肩や首が苦しくない程度に
なるべくストラップに
たるみがないように
しめておくとよいです。
↓↓ストラップをしめた状態↓↓
ストラップがゆるいと
体からリュックサックが
離れようとして、
背中より後ろ側に力がかかります。
↓↓ストラップがゆるい状態↓↓
ちょうど、子どもが後ろに立って、
リュックサックをつかんでいる状態を
イメージするとそれに近い感じです。
歩くたびにリュックサックが
体から離れようとしたり、
くっつこうとしたり、
忙しく動きます。
それによって
体に細かい負担が
かかり続けるのです。
長くその状態にいると、
荷物を重く感じたり、
肩がこったりしてきます。
ファッションとして
リュックサックを使う場合、
ストラップをゆるめにして、
荷物の詰まった部分が
お尻あたりに
ぶら下がっている状態にしているのを
よく見かけます。
実はこの状態、
体に負担をかけやすい、
というだけでなく、
長くその状態でいた時に
ちょっと疲れを感じて
体を楽にしようとすると、
胸のあたりでストラップを握って
下に向けてひっぱります。
その時、必ず、
背中をまるくした状態になります。
いわゆる、猫背です。
肩のストラップを
ひっぱらなかったとしても、
荷物によって体を後ろ側と下の方に
ひっぱられる状態なので、
体は倒れないように
前に傾けて腕を前に出して
バランスをとるため、
やはり猫背の状態に
なりやすいです。
このタイプのリュックサックの
使い方をしていると、
猫背の方が楽でいられる、
と感じやすいかもしれません。
ファッションとして、
おしゃれとして楽しむ場合には、
「そういう使い方をすると
体に悪いからしない方がいい」
と言いたいわけではありません。
「この使い方には
そういう側面もある」
ということを知っておいて、
長時間その状態にならないように
気を付けておけばいいだけですし、
次の「3」のポイントを押さえておけば、
問題はないと思います。
3.中に物を詰めすぎない、なるべく軽くする。
は、使い方や目的に関わらず、
もしくはリュックサックに関わらず、
荷物を持つ時に
心がけたいことです。
バッグの容量の限界まで
モノをぎゅっと詰めたり、
重いものを持っていると
使いにくいだけでなく、
体にはどうしても負担がかかるので
疲れやすくなります。
体と一体、というわけにも
いかなくなるので、
できるだけ重くない状態、
中に余裕のある状態、
がオススメです。
ここまで書いた
リュックサックの使い方のコツは、
日常使いでリュックサックを使う時、
どんなふうに身に付けたら
体がラクで、姿勢にもやさしいのか、
健康・よい姿勢にこだわるなら、
これがオススメ
というものです。
「こういう使い方がおしゃれ」
ということがあれば、
それをするのは「おしゃれ」のためなので、
私が書いたこととは目的が違います。
なにごとも、
「目的」と「使い方」が大切ですね。
もちろんあなたの体も、
用法容量にご注意ください。
姿勢美人になるための魔法の質問
目的に合った使い方ができていますか?