気づきの伝道師 藤井一規です。
発行しているメルマガが1600回を迎えました。
ふと、今日はチャーリー・チャップリンの映画「独裁者」の演説を味わってみたくなりました。
チャップリン扮する、ヒトラーをイメージした独裁者が伝えているメッセージ。
素敵なメッセージだけを純粋に受け取ってみるのもいいし、
独裁者でありながら、独裁者を否定する矛盾を感じ取ってもいい。
音声や、映画を鑑賞しながらだと、効果的なスピーチのことも考えられていて、
一味違う受け留めがあるかもしれないです。
秋のひとときをお楽しみください。
<ブログ>
http://shitsumon-alacarte.com/mental/10029/
申し訳ないが・・・
私は皇帝になどなりたくない。
私には関わりのないことだ。
支配も征服もしたくない。
できることなら、皆を助けたい。
ユダヤ人も、ユダヤ人以外も、黒人も、白人も。
私たちは皆、助け合いたいのだ。
人間とはそういうものなんだ。
お互いの幸福と寄り添いたいのだ・・・
お互いの不幸ではなく。
憎しみ合ったり、見下し合ったりしたくないのだ。
世界で全人類が暮らせ、
大地は豊かで、
皆に恵みを与えてくれる。
人生は自由で美しい。
しかし、私たちは生き方を見失ってしまった。
欲が人の魂を毒し・・・
憎しみとともに世界を閉鎖し・・・
不幸、惨劇へと私たちを行進させた。
私たちはスピードを開発し、
自分たち自身を孤立させた。
ゆとりを与えてくれる機械により、
貧困を作り上げてしまった。
知識は私たちを皮肉にし、
知恵は私達を冷たく、無情にした。
私たちは考えすぎ・・・
感じなく過ぎる。
機械よりも、
人類愛が必要なのだ。
賢さよりも、
優しさ、思いやりが必要なのだ。
そういう感性なしでは、
世の中は暴力で満ち、
全てが失われてしまう。
飛行機やラジオが
私たちの距離を縮めてくれた。
そんな発明の本質は、
人間の良心に呼びかけ、
世界がひとつになることを呼びかける。
今も、私の声は世界中の何百万の
人々のもとに届いている。
何百万もの絶望した男性達。
女性達。小さな子どもたち。
人々を苦しめる組織の犠牲者達。
罪のない人たちを投獄させる者達。
私の声が聞こえている人達に言う・・・
絶望してはいけない。
私たちに覆いかぶさる不幸は、
単に過ぎ去る貪欲であり、
人間の進歩を恐れる者達の憎悪なのだ。
憎しみは消え去り、
独裁者たちは死に絶えるであろう。
人々から奪い取られた権力は、
人々のもとに返されるだろう。
決して、人間は永遠に生きないように、
決して、自由は滅びることもない。
兵士たちよ、獣たちに身を託してはいけない。
君たちを見下し、奴隷にし、
人生を操る者たちは、
君たちが何をし、考え、感じるかを指図する。
君たちを鍛え、食事を制限する者たちは、
君たちを家畜として、
ただのコマとして扱うのだ。
身を託してはいけない。
そんな自然に反する者たちなどに。
機械人間達・・・
機械のマインドを持ち、
機械の心を持つ者たちなどに。
君たちは機械じゃない。
君たちは家畜じゃない。
君たちは人間だ。
心に人類愛を持った人間だ。
憎くんではいけない。
愛されない者が憎むのだ。
愛されず、自然に反する者だけだ。
兵士よ、
奴隷を作るために闘うな。
自由のために闘え。
「ルカによる福音書」の17章に、
「神の国は人間の中にある」とある。
一人の人間ではなく、
一部の人間でもなく、
全ての人間なのだ。
君たちの中になんだ。
君たち、人々は力ももっているんだ。
機械を作り上げる力、
幸福を作る力を持っているんだ。
君たち、人々が持つ力が、
人生を自由に、美しくし、
人生を素晴らしい冒険にするのだ。
民主国家の名のもとに、
その力を使おうではないか。
皆でひとつになろう。
新しい世界のために闘おう。
常識ある世界のために。
常に雇用の機会を与えてくれ、
君たちに未来を与えてくれ、
老後に安定を与えてくれる世界のために。
そんな約束をして、
獣たちも権力を伸ばしてきた。
しかし、奴らは嘘つきだ。
奴らは約束を果たさない。
これからも果たしはしない。
独裁者たちは自分たちを自由にし、
人々を奴隷にする。
今こそ、闘おう。
約束を実現させるために。
闘おう。
世界を自由にするために。
国境のバリアをなくすため。
欲望を失くし、嫌悪と苦難を失くすために。
理性のある世界のために闘おう。
科学と進歩が全人類の幸福へ、
導いてくれる世界のために。
兵士たちよ、
民主国家の名のもとに、
皆でひとつになろう。
byチャーリー・チャップリン(英国の俳優、映画監督、コメディアン、脚本家。映画「独裁者」より)