気づきの伝道師 藤井一規です。
重いものがあったとき、大変だ!重いものだ!と、
身構えたり過剰に反応してしまいがち。
反対に軽いものは、軽々しく扱ってしまったりしがち。
しかし、それは問題を引き起こす源となったりすることが多い。
今日は茶人の言葉から、心構えを学んでいきたい。
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この記事の目次
「重きものは軽く扱え。軽きものは重く扱え」
by 細川幽斎(武将、大名、歌人、茶人)
茶道では、お湯のたっぷり入った鉄の釜を持ち上げたり、
お茶をすくうのに使う、竹を削ってつくられた細くて軽い茶杓を扱うことがある。
そしてその心得として、重きものは軽く、軽きものは重く扱えと言われる。
そこにはどんな意味があるのだろうか?
<重いもの>
たしかに茶人が、重いものがあったとき、これは重いぞ!大変だぞ!と身構えて
しかめっ面をして扱ったとしたら、あまり美しいとは言えないかもしれない。
考えてみれば、普段の生活でも、
なにか困難なことに出会ったときに、冷静に受け留めておけば、
的確な判断もでき、スムーズに処理できたのに、
これは大変だ!緊急事態だ!と慌ててしまったばかりに、
よけいにややこしくしてしまうことがある。
冷静な対処をするためにも、
重きものを軽いもののように向き合って
扱うことは大切なことと言えそうだ。
<軽きもの>
ちょっとした物、ささいな物だと思って、
ぞんざいに扱ってしまったところ、
150万円もする茶杓が台無しに。。。
なんてことはあり得る話。
モノの価値は、大きさ、重さとは関係がなかったりする。
大したことが無く、軽く扱っても良いような軽い依頼であっても、
丁寧に対処したら、それは実は社長からの頼みごとで、
丁寧に扱ったその社員は、後日表彰されたなんてことも。
ちょっとした水漏れを発見し、
ささいな異常だと放置していたら、
それは大災厄の前兆現象だった、なんてことも。
<見かけで差別しない>
私たちは、つい、見かけで判断を下したり、
扱い方に差をつけたりしがちなもの。
そのことによって、肝心なことを見落としたり、
誤った対処をしてしまったりするもの。
だから、重きものは軽く、軽きものは重く扱え、
と指摘しているこの言葉は、
単に茶道での心構えの話をしているのではなく、
人生でことにあたるときの心構えにも通じている。
私たちの人生にとって、大切な原則となるかも知れない。