気づきの伝道師 藤井一規です。
泣くことの効果は、これまでも取り上げてきた。
泣くことによってストレスが解消されることは良く知られている。
実際、泣いた後に気持ちがすっきりしたという経験は、多くの方がしているのではないだろうか?
今日はなぜ人が泣くのかについて、もう少し考えていく。
<ブログリンク>
http://shitsumon-alacarte.com/mental/11950/
「泣くことを教えられた僕は、人間らしくなった」
by 河野 實(ビジネスコンサルタント、カメラマン、講演、セミナー講師「愛と死を見つめて」より)
この言葉の「愛と死を見つめて」から。
「愛と死を見つめて」は、実話をもとに1963年に出版され、150万部を超えるベストセラーとなった。
難病に侵され、死に近づいていくミコと、マコとの純愛を描いた涙誘う作品だ。
<泣くこと>
男性にとって泣くことは、恥ずかしいこととされる時代があった。
いまでも、そういう感覚をもっている方もたくさんいらっしゃるかもしれない。
特に人前で泣くのは・・・というもの。
そう言った面はあるけれども、人間にとって泣くことは、
必要なのかもしれない。
感情によって涙を流して泣くという行為は、
他の動物にはみられない人間特有のものだ。
普段から目を守るための、生理的な基礎分泌の涙
ゴミが入ったり、なんらかの刺激によって起きる、刺激性分泌の涙
この二つは、多くの動物にも見られる。
ウミガメが産卵時に泣くのは、悲しいからでも、
感動しているからでもなく、産卵という
苦しさや痛みの刺激から来ていると考えられている。
<感情性の涙>
人間の場合、悲しいときにだけ泣くわけではない。
ものすごく感動した!というときにだったり、
うれしいときのうれし泣きや、怒りがこみ上げてきたときにも、
涙がこみあげてきたりする。
こうした、激しく感情が動いたときに、涙を出そうとする
働きが人間には備わっている。
そこには、激しい感情の動きによる変動を許容できるように
しようとする働きがあるのではないか、と考えられている。
<涙とうまく付き合う>
もし、そういえばしばらく涙を流していないなって気づいたら、
ひょっとしたら、心を動かす機会が足りなかったり、
知らず知らずのうちに、ストレスを溜めこんでしまっているのかもしれない。
うまく一人になったり、一緒に泣ける誰かとともに、
涙を流す時間を持つことは、健康のための秘訣になるかもしれない。
普段から、泣ける本や映画、DVDなどを用意しておくのもいいかもしれない。
感情も動かしていないと、筋肉と同じように固まりやすくなったりする。
人間味に欠けたって思われてしまうかもしれない。
そして、あるとき急に動かす場面がやってくると、
うまくコントロールできなくなったりする。
ときには、意図的に泣くのっていいかも。