気づきの伝道師 藤井一規です。
ひとは成長とともに、自立を目指していきます。
そういえば、同じ読みの漢字に、「自律」という言葉があります。
違いをしっかり意識されている方もいらっしゃるかもしれませんが、
今日はしばらく、自立と自律との関係について考えていきます。
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この記事の目次
「本当の『自立』とは、自分をきちんとコントロールする『自律』でもある」
by 齋藤茂太(精神科医、作家)
自立と自律、どのように違いのだろう。
どちらにも主体性があるように感じられる。
この言葉でも、自立=自律でもあると言っている。
しかし、自立には、経済的な自立という表現があったりするが、自律にはない。
もう少し、掘り下げていきたい。
<自立>
自ら立つ、と書いて「自立」。
対義語は「依存」。
誰かほかの人を頼ることなく、自分のチカラで生きていくこと。
自分を信じることができているということ。
人は自分のチカラだけでは生きていけない、
未熟な状態で生まれてくる。
寝返りも打つことができず、まして移動することなどできない。
なにもかもを与えられなければ、生きていくことはできない。
その状態から、何年もの時間をかけて成長していく。
自立できるということは成長すればこそ。
そして生物的な自立を果たしただけでは不足で、
精神的な自立も求められている。
また、社会生活を送るうえでは、経済的な面の自立も大きな要素だ。
こうして考えてみると、自立は主体的に
他を頼らずに生きていける状態を示している。
<自律>
自らを律する、コントロールすると書いて「自律」。
自立が状態を示しているのに対して、行動を示している。
生物的な自立ができていない段階では、
意識する必要はないかもしれない。
精神的な自立をしていくうえでは、
自らをコントロールすることは大切だ。
なぜなら誰かにコントロールされたままの状態では、
その誰かがいなくなってしまえば、
どうすればよいかわからなくなってしまうことになるからだ。
自律は精神的な自立を手に入れるうえで、大切な行動だ。
精神的自立を手に入れるために、自律という行動をとっていく必要がある。
<自立と自律>
私たちは自立を目指していくのだけれど、
生物的に自立するには、周りからの恵みがあって初めて実現できる。
自分には、たくさんの愛が注がれてきたことをまず意識したい。
その恵みを受けて、一人立ちしていく。
そして、精神的にも一人立ちできるように、自分を自分でコントロールするという
自律という行動をとっていく。
そして次の世代に愛を注いでいく。
もちろん、100か、0しかないというわけではなく、
途中の段階もあるだろう。ときにはもがきながら、ということもあるかもしれない。
真に自立した人を目指して、自律していけるようにしたいもの。