気づきの伝道師 藤井一規です。
最も困難な戦いは、自分に勝つことだといわれます。
ついサボりたくなったり、遊んでみたくなったりする気持ちを
どのようにして乗り越えていけばよいのでしょうか?
今日は、アリストテレスの言葉から考えていきたいと思います。
<ブログリンク>
http://shitsumon-alacarte.com/mental/12309/
この記事の目次
「私は、敵を倒した者より、自分の欲望を克服した者の方を、より勇者と見る。自らに勝つことこそ、最も難しい勝利だからだ」
by アリストテレス(古代ギリシアの哲学者)
戦う相手が敵、というのと、
自分自身、というのとでは、大きな違いが生まれてくる。
自分自身との戦いは、より困難だとアリストテレスは言う。
もうすこし掘り下げていきたい。
<敵に勝つ>
戦う相手が敵の場合、敵は自分とは異なるもの、
向かい合うものとして明確に捉えることができる。
人間は、目も耳も自分の外からの刺激に反応しやすくできている。
相手を観察することもしやすく、
弱点を探すこともしやすいかもしれない。
そしてある時点で勝負を決することになる。
もちろん未来にも起き続けることもあるが、
戦いは勝負の場面に限られてくる。
<自分に勝つ>
戦う相手が自分となると、異なるものと戦うという捉え方は難しくなる。
単にやっつければ良い、というわけにはいかなくなる。
邪魔しようとする自分自身が、
足を引っ張ろうとする自分自身が、戦うべき相手になってくる。
戦うべき相手は、自分自身の中にある、
遊びたくなったり、楽しみたくなったりといった欲望たちだ。
<自分に克つ困難さ>
自分の弱さを克服していくこと、
自分に克つことのほうが、敵を倒すことよりも困難なのは、
こうした自分は、叩き潰すというわけにもいかず、
つねにどこかにあり、その誘惑が存在し続けるからだ。
こうした誘惑に対する気持ちを
単に抑え込もうとすると、どこかに無理が来たりする。
<自分に克つために 1>
よく言われるのは、
目的を持って生きているかどうか。
結果についての責任感を持っているかどうか。
これらが明確になっていると、
不本意ながらもしなくてはならない仕事や、
義理で参加するイベントや、休日の遊びのなかからでも、
その目的に近づくための成果をもたらそうと行動しやすくなる。
欲望に引き摺られるよりも、より大きな満足を得ていこうとするアプローチだ。
<自分に克つために 2>
反対に、欲望を取りこむ工夫をするアプローチもある。
遊びたいという欲望があるのなら、
取り組むと決めたことの中に、遊びの要素を取り入れていく。
楽しみたいという欲望があるのなら、
楽しむ要素を取りこんでいく。
欲望も満たしつつ進んでいこうとするものだ。
<望む人生のために>
手段はどうあれ、自分の望む人生を手に入れるために、
ともすれば邪魔しようとするように感じられる、
自分の欲望とどう付き合っていくかは大きなカギになる。
自分なりの方法を見つけて、自分に克っていきたいもの。