気づきの伝道師 藤井一規です。
物事を進めるうえで、合意形成は大切なことだとされています。
確かに、全員が賛成できるということは素晴らしいかもしれません。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
しばらく考えていきます。
<ブログリンク>
http://shitsumon-alacarte.com/mental/14874/
この記事の目次
「私はコンセンサスというものは、さほど重要なものであるとは思いません。あれは時間の浪費の原因のようなものですから」
by マーガレット・サッチャー(英国の政治家、初の女性首相)
合意を取るようにしていくことは大切だけれども、
利害が完全に一致するようなケースばかりが存在するわけではない。
どのようにしていけばよいか、
もう少し掘り下げていく。
<デンマーク方式>
デンマークの政治プロセスは透明性が高く、
明確でわかりやすいと言われている。
マクロ経済政策までも多種多様な人々の意見を聞き、
合意形成を進めて、政策を決めていこうとするものだ。
確かに偏りがなく、バランスが取れた政策になっていくかもしれない。
しかし、トップ一人が決めたら一瞬で終わることも、
多種多様な人々の意見を聞き、
合意形成をしていこうと思えば、とても長い時間がかかる。
<デンマーク方式の問題点>
デンマーク方式の問題点は、先にも述べた、
決定に時間がかかること、の他に、
大きな改革に手を付けにくいことがある。
多種多様な意見を取り込もうとすると、
どうしても折衷案や、無難な答えになっていきがちで、
革新的な構想を実現しようとすることはできにくくなってしまう。
緊急でアクション取らなければならないような場合に、
じっくり合意形成をしていては、手遅れになることもある。
<脱デンマーク方式>
そんな中、堂々とデンマーク方式をしないと、
サッチャー首相が宣言している。
日本の文化的に言うと、合意形成を進めておくことは
大切なことだとされているし、目的を達しているかはともかく、
合意形成を意識した活動が多く存在している。
ただ、すぐに始めていかなければならないときに、
合意形成を待ってはいられないこともある。
それに、大きな改革をしようとすれば、
どうしても痛みを伴うことが起きる。
何を守り、何を変えていくか、
美しい正解があるとは限らない。
具体的な施策になると、どうしても利益を失う人も現れる。
ただ、望む未来を得ていくために、希望を持てる旗を立てて
そのためならやむなし、参加しているうちにやってよかったと
と思ってもらえるようにできる限りしてきたいもの。