気づきの伝道師 藤井一規です。
8月になると、第二次世界大戦の話題が増えていきます。
憲法改正の論議もあったりして、自衛隊の役割についても
議論されたりします。
アメリカとロシアの間で結ばれた中距離核戦力全廃条約も失効し、
再び軍拡競争となることが懸念されています。
軍事力について、
しばらく考えていきます。
http://shitsumon-alacarte.com/mental/18144/
この記事の目次
「百年兵を養うは、ただ平和を守るためである」
by 山本五十六(海軍軍人、連合艦隊司令長官、元帥海軍大将)
自国の利益を高めようと、武力で強引に事を進めようとする考えは
今なお無くなってはいない。
軍事力が何のためにあるのか、
もう少し掘り下げていく。
<軍事力>
軍事力は、その多くが自分たちの利益拡大のために用意されてきた。
そして、他から奪ってくるために使われてきた。
まずはより強力な武器を持つこと、軍事力を強化することで
他を圧倒し、自分たちを豊かにしようとしてきた。
しかし、地球全体で考えたら、多くの無駄を創り出しているように思える。
多くの命や財産が失われ、全体として豊かにはならない。
ただ配分が変わるだけだ。
それでも人間は核兵器を生み出し、地球を何万回も滅ぼせるだけの武器を持つに至った。
もはや、お互いににらみ合うばかりで、使うことができない状態にあるにも拘らず、
武器開発はさらに進められている。
軍事力は、多くの命をうばったり、無駄を生み出すために使われている。
<軍事力は不要か?>
確かに、他から奪ってくるための軍事力は不要だと思われる。
しかし、他から攻められることもありうる。
自分たちは他を攻めないからといって、守るためのチカラがなければ、
滅亡してしまう恐れがある。
過去、多くの平和的な文明が、軍事力をもった略奪者たちに滅ぼされてきた。
私たちの日常でも、自分を守る能力は大切なものだ。
必要以上の破壊力は必要ないが、
守れなければ、滅ぼされてしまうかもしれない。
では、本当に平和な地球になったなら、軍事力は不要なのだろうか?
小惑星が地球にぶつかってきそうなとき、破壊して防ぐには軍備が必要だ。
現状に不満な人たちが、チカラを用いて利己目的で平和な状態を崩そうとするかもしれない。
それを抑え込むためには、武力は必要になる。
自分を守るため、家族を守るため、地域や社会を守るため、地球を守るため、といった
自分たちを護るためのチカラは持っていたい。
<矛盾とともに>
生き残っていくために、命を滅ぼすこともできる軍事力を持つ。
どうやら、こうした矛盾を抱えていことが
生きていくには必要なことになりそうだ。
平和であるために、平和を滅ぼすこともできるチカラをもたなくてはならないのだ。
となれば、そのチカラが、望ましく使われるような仕組みをつくったり、
不必要な拡大を防いだり、
私たち一人一人がより意識していく必要がありそうだ。