気づきの伝道師 藤井一規です。
欲は誰もが持つものです。
うまく働くこともあるが、
悪い方向に進んでしまうこともあります。
しばらく考えていきます。
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この記事の目次
「富は海水のようなものだ。飲めば飲むほどに渇きをおぼえる。名声についても同じである」
by アルトゥール・ショーペンハウアー(独の哲学者)
喉を潤そうと、海水は飲めばさらに喉が渇きをおぼえてしまう。
富や名声も同じようなものだという。
もうしばらく考えていく。
<富や名声>
人生に何を求めていくかは人それぞれ。
しかし、経済的な豊かさもは欲しいし、
名声を得たい人もいるだろう。
ショーペンハウアーも、富みや名声について初めから達観していたわけではない。
当時、哲学者として人気絶頂、名声を博していたヘーゲルと張り合おうとして、
わざと同じ時間に授業を設定した。
ところが、結果は惨敗。
生徒は集まらず、勢いで大学教授をやめてしまう。
注目を得られると自信を持った著作も売れず、
自身の富や名声欲は、なかなか満たされることがなかった。
<仏教・インド哲学>
考えてみれば、ショーパンハウアーが早いうちから富や名声を得ていたとしたら、
哲学に新しい潮流は生まれていなかったかもしれない。
うまくいかなかったからこそ、
人生をどう生きるべきかを深く掘り下げていく
きっかけになったと言えそうだ。
そうして、仏教やインド哲学に触れていき、
「仏陀、エックハルト、そしてこの私は、本質的には同じことを教えている」
というまでになった。
そうして、世界を表面に現れたものととらえ、その根底にながれるものに本質があるという考えは
ニーチェ、ワーグナー、トーマス・マンなどに大きな影響を与えた。
<人生をどう生きるか>
富も名声も、すべてのものは永劫不滅のものではない。
もちろん手にいれることは重要な意味を持つけれど、
そのために、自らの幸せを犠牲にするようなものとは違う。
しがみついて、醜さをさらけ出してもいいというものとは違う。
幸せや生きがいを高めていくときに、
一緒についてくるようにしていけばいい。
欲は得ると、次の欲が生まれてくる。
得てしまったものはすぐに当たり前になってしまいがち。
自分の欲望そのものに焦点を当ててもとめているとしたら、
考え直したほうがいいかもしれない。