気づきの伝道師 藤井一規です。
嘘は悪いものだ! ついてはいけない!
とよく言われる。
たしかに、嘘で塗り固めた人生を送るのは辛いもの。
しかし、嘘が役に立つことも多い。
今日は、嘘について考えてみる。
<ブログ>
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この記事の目次
「わたしは不幸にも知つてゐる。時には嘘によるほかは語られぬ真実もあることを」
by芥川龍之介 (作家「朱儒の言葉」より)
嘘はつくべきではない。
とよく言われる。
たったひとつ、ついた嘘のために、
生きるのがどんどん息苦しくなっているような人もいる。
しかし、嘘をついたばかりに、本当に実現してしまう、
「嘘から出た真」であったり、
嘘がゆえにうまくいくということもある。
<知能が高いから嘘がつける>
さて、人は何歳ころから嘘をつくのだろう?
5歳? 3歳?
なんと1歳に満たなくても、嘘をつくものらしい。
それほど、うそは身近なもの。
嘘泣きをしたりして、一旦泣き止み
誰かが近づいてくるとわかると、
また泣きはじめたりする。
これって立派なうそ。
そして、成長に伴って、高度な嘘がつけるようになっていく。
弟が壊してしまったのに、弟をかばうために、
「自分がやった」という兄がいたりする。
誰かをおだてて、思い通りにしてもらおうとしたりする。
うそと知能とには大きな関係があるのだ。
<自覚のないうそ>
特に低年齢のときには、自分が嘘をついている
という自覚なく、うそをつくことがある。
自分が楽しく、快適であろうとして、
ついてしまうもので、
遊んでいるときに「歯を磨いた?」と聞かれたら、
磨いていなくても、「磨いた」って
答えるようなパターン。
空想の世界のことを、そのまま伝えることもある。
本人にとっては、事実のように感じているので
うそをついている自覚はない。
しかし、そこには、うそをつくなりの意図がある。
<自覚のあるうそ>
成長していくと、嘘をついていると自覚しながら
うそをつくことができる。
特に、不安なときには、うそをつきやすくなる。
つくときには、うそをつくことで起こる効果を考えて、
つまり、意図を持ってつくものだけれど、
その場しのぎだけの嘘だとすると、
自分の首をどんどん絞めることになってしまいがち。
できれば、うそがなくてはならない生き方は避けたいもの。
常にバレる恐怖がともなう状態は、避けたいもの。
つかずにいられる方が望ましいとは言える。
<うそにも意図がある>
自覚の有る、無し、には関係なく、
最も避けたいのは、誰かを傷つけようとする嘘だろう。
自分の利益だけを考え、他人を踏みにじるようなものは、
言わずもがな。
反対に、先の、兄弟のように、
相手のことをことを想うがゆえにつくうそもある。
同じように、ただ正直に真実を語るだけでは、
大切なモノをうしなってしまうことになることもある。
事実に反するということからすれば嘘だけれども、
あなたの大切な想いからすると、正直に表現していることになる。
そんなうそもある。
どこまでなら嘘をついていい、
と言う線引きは難しいけれども、
うそのなかに、肯定的な意図、
その人の誠がはいっていることも
気づいていきたい。