気づきの伝道師 藤井一規です。
今日は、どんな姿勢で顧客に向き合うか
ついて考えてみたい。
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この記事の目次
「無理に売るな。客の好むものも売るな。客のためになるものを売れ」
by松下幸之助(実業家、発明家)
松下幸之助さんの言葉として有名ですが、
元は、近江商人十訓と呼ばれるもののよう。
ビジネスをしていれば、利益を得ることは、とても重要なこと。
だから、なんとしても売り上げを増やしたいと考えやすい。
「無理に売る」
売りたい商品のメリットを熱く相手に伝え、
買ってもらおうとすることがあるかもしれない。
うまく相手の興味をくすぐり、
ひき出せれば、買ってもらえるかもしれない。
多くのビジネスにおいて、このスタイルが使われている。
あれ? これが無理に売るってことなの?
と思われた方もいらっしゃるかもしれない。
無理に売るって、拝み倒して買ってもらう、
知人友人、親戚に買ってもらうみたいなことじゃないの?
もちろん、後者は「無理に売る」こと。
一度は買ってくれても、二度目は、
例え別の、より良いものであっても購入は期待できない。
たしかに、売り込むということには、
ある程度の効果があるといえる。
しかし、このやり方に頼っていては、限界がある。
売る側の都合、売る側の視点でしかお客を見ていない、
そういう商売のしかたという点では、共通していて、
お客からあなたに対する信頼を得ることは難しい。
もし、同じ商品を、より安い価格で売っている別のひとがいたら、
乗り換えられてしまうのは間違いない。
「客の好むものも売るな」
さて、せっかくお客が欲しいと言っているのにも関わらず、
客の好みだからと売ってはならないとも言っている。
たしかに、お客が望んでいる商品・サービスを提供すれば、
喜んでお金を支払ってくれるだろう。
しかし、お客がこれが欲しいと、笑顔でやってきても、
本当にお客のためになるのかを見極めたうえで、
これは無駄になるとわかったものは、
お客が望んでいても売ってはいけない。
結婚式に招待されて着ていくドレスを買おうとしているお客さんが、
いくら気に入ったからと言っても、
明らかに、礼を失するようなものであったりしたら、
そのまま売るようなことはしてはならない。
モノを売って終わりではない。
また、ヨーロッパに旅行に行くときいているのに
110Vにしか対応していない商品を買いたいと言われたら、
そのまま売ることはせず、
220V-240Vに対応する必要性や、プラグの形状など、
お客とともに確認し、お客のためになるようにしていく。
こんなふうに、親身にあなたのためを考えてくれる人がいたら、
お客は、「何を買うか」という発想から、
何かを買うなら、「あなたから買う」ことを望むようになっていく。
顧客と信頼関係を結ぶことができれば、永い付き合いをしていくことができる。
【客に向き合い、お客のためになるものを売れ】